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2022.01.24製品・サービス

光ファイバの種類と特性③(曲げ半径)

石英光ファイバの種類と特性 その3(曲げ半径)

光ファイバの種類、構造については別記事で紹介いたしましたので今回は石英ファイバの曲げ半径
というものを説明してきたいと思います。その他の記事を確認したい方は以下リンクを参照ください。
【以前の掲載記事】
光ファイバ関連規格
光ファイバの種類と特性①(SMファイバ、GIファイバ)
光ファイバの種類と特性②(ファイバ構造と光の伝送について)
技術情報ページ: https://www.seof.co.jp/solution/optec01/

 

光ファイバ製品では曲げ半径というものが定められています。
曲げ半径って?規程された曲げ半径を下回るとロス増や経年劣化の可能性が出てきます。ファイバそれぞれで曲げ半径が
規定されています。(曲げロスにはマクロベンドロスとマイクロベンドロスがあり今回はマクロベンドロス
について説明)
それくらい知ってるよ!という声も聞こえてきそうですが”ファイバ/コードタイプ“と”ケーブル”で最小曲げ
半径が異なる
ことをご存知でしたでしょうか?

 

<ファイバ/コードタイプの曲げ半径>
(ケーブルの曲げ半径について知りたい方は下の方へスクロールしてください。)
ファイバの曲げ半径はファイバの製造時に決定されます。(ファイバの伝送の仕組みについては以前の記事
ご覧ください。)
コードタイプの曲げ半径は汎用ファイバであれば曲げ半径がR=25mm(JIS C 6830コード曲げ試験より)
になります。小径曲げファイバを使用する場合は、ファイバの曲げ半径によって決められており以下のよう
なります。

ITU-T G.657.A1 R15mm、R10mmでの曲げロスが規定されている
ITU-T G.657.A2 R15mm、R10mm、R7.5mmでの曲げロスが規定されている

省スペースでご使用されたい方は”R15mm”などの検索以外に上記のITU-Tの国際規格も確認しておけば
より検索がスムーズになりますね。

近年では省スペースでの配線ニーズが強まり小径曲げ対応品も増えつつあります。
当社では標準仕様をITU-T G.657.A1 R=15mm(SM(PAPB))に統一化しています。
さらに小さい曲げ半径を要求される場合はITU-T G.657.A2 R=7.5mm(SM(PA-A2))という、より曲げ
径を小さくしたファイバを提案しています。

イメージが沸きにくいと思いますので実際の写真をご覧ください。

左がR=15mmの光ファイバコード、右がR=7.5mmの光ファイバコード(写真はタフライトコード
こうしてみるとかなり小さい曲げ半径で使用することができます。

曲げ半径の小さい光ファイバを使用するメリットとしては省スペースでの配線が可能になります。
今は装置も収納箱も、どんどん小さくなっていますので曲げ半径が小さいものを要求されるケースも
増えています。
逆に配線する装置内にゆとりがあるならばR=15mmやR=30mmでも使用上は問題ありませんね。
ご使用される使用環境でご判断頂ければ良いと思います。

 

<ケーブルの曲げ半径>

ケーブルの曲げ半径は一般的にケーブル外径の10倍となります。※全てのケーブルに対するものではございません。
例えば直径8mmケーブルの曲げ半径は?
8mm × 10 = 80mm 最小曲げ半径は80mm(直径で160mm)になります。

内部に使用するファイバの曲げ半径はR15mmを使用していてもケーブル化した際の曲げ半径は
ケーブルの外径に依存します。

よし!じゃあケーブル外径の10倍で設定しておけば安心だ!

お待ちください!ケーブルの種類によって、最小曲げ半径が変わる場合もあるのです・・・。

どんな時に異なるの?
テンションメンバの材質がFRPのノンメタリック仕様の場合に変わってきます。

ノンメタリックテンションメンバを使用したケーブルの最小曲げ半径はテンションメンバ外径の100倍
になります。
ノンメタリックテンションメンバの場合はケーブル外径の10倍、もしくはテンションメンバ外径の
100倍、どちらか大きい方が最小曲げ半径になります。

 

例えば直径8mmケーブル/FRPテンションメンバ外径1mmの曲げ半径は?

<ケーブル外径から算出>
8mm × 10 = 80mm 最小曲げ半径は80mm(直径で160mm)になります。
<テンションメンバ外径から算出>
1mm × 100 = 100mm 最小曲げ半径は100mm(直径で200mm)になります。

この場合は大きい方の値を採用するので最小曲げ半径は100mmになります。

敷設作業の際はテンションメンバの種類も注意するようにしてください。

 

 

当社では色々なご要望に合わせたケーブル製造も行っております。
曲げ半径が厳しい、屋外で使えるものが欲しい、ノンメタリック仕様のケーブルが欲しい、柔らかい
ケーブルが欲しい・・・貴社の困ったを私たちが解決します。皆様の”困った”をお待ちしております。
ご質問、ご相談があれば【 こちら 】をクリックしてください。

 

 

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